テレビを見ていていると違和感を覚える言葉がある。それは若い女の人が特にドラマの中で口にする「かしら」「だわ」「なのよ」という語尾だ。
このような言葉を耳にするとその場面の脚本を作った脚本家が若い人の話し言葉の実態を知らないでせりふを書いたのではないかと考えてしまう。
今の若い人は語尾に「かしら」「だわ」「なのよ」という言葉を使わない。中年より上の世代の女性がこれらの言葉を使うのは聞くが、実際に私が小学校、中学校、高校を過ごしてきた中で女の人が自然とこのような言葉を口にしたのは聞いたことがない。
テレビドラマでは未だ若い20、30歳代ぐらいの女性が次のようなせりふを発する。
「もしかしたらそうなのかしら」
「イヤだわシャツで顔拭いて」
「決め手がないのよ」
しかしドラマではなく実際の場面ではこのように言うだろう。
「もしかしたらそうなのかな」
「イヤだねシャツで顔拭いて」
「決め手がないんだよ」
この方がいまどきの若い女の人としては自然だ。
「かしら」「だわ」「なのよ」という言葉は話し言葉からは消えたのに対し、書き言葉としては依然として残っているのだと私は推測する。脚本家は紙やパソコンなどの媒体に向かって脚本を書くためにドラマなどのせりふが書き言葉として出来上り、話し言葉とは離れてしまうのではないか。
私は言語を学術的に研究しているわけではないので、それらのことは憶測に過ぎない。しかし、もし本格的にこれらの言葉の使われ方を研究できたらとても面白いだろうと思う。

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